筋力トレーニングの科学的原則:序論
パワーリフティングの効果的なプログラミングに関する原則を理解することは、アスリートの記録を向上させる戦略を練る上で欠かせません。
これらの原則を理解するために、私たちが作成した動画のシリーズを1ページにまとめたので、見て学習してください。
特異性 Specificity
この原則は、プログラムを構成する際の意思決定の骨組みになります。パワーリフティングでは、競技に必要な以下の要素に集中してトレーニングする必要があります。
動作に関わる筋肉のサイズを大きくする
全体的な筋力と出力を向上する
スクワット・ベンチ・デッドリフトのテクニックを上達させる
負荷 Overload
考えられたトレーニングは、ハードなトレーニングです。負荷の科学的原則が存在することで、トレーニングは身体に適応させるための強い刺激が必要で、徐々に刺激を強めなければいけません。
以下の動画では、筋肥大や筋力、ピーキングの際のボリュームや強度について概要を説明しています。
疲労管理 Fatigue Management
目標に合わせたハードなトレーニングは、成功するためには最優先です。しかし、疲労を調整しなければ、トレーニングを継続することができません。
アスリートのMRVを見つけることが疲労管理を行う上で、また低重量の日やディロードを戦略的に使う上で欠かせない要素になります。
※MRVについては、当サイト内のマイクイズラテルのMEV・MAV・MRVトレーニングボリューム理論にまとめています。
刺激・回復・適応 Stimulus Recovery Adaptation
トレーニングを調節して、刺激を与えた後に身体に回復させ、その刺激に適応させる、という流れが次に説明する原則です。
この「刺激・回復・適応」という原則を理解し、トレーニングに活用することで、トレーニング頻度を最適かできるようになるでしょう。
多様性 Variation
怪我を防いだり、トレーニングを新鮮に保ったり、長期的な効果を最大化させるためには、種目や重量を戦略的に変えていくことが必須です。
トレーニングの多様性は、重量や種目、テンポなどの要素を変えていくことで作り出せます。これらの要素を活用すれば、適応耐性(Adaptive Resistance)がつかずに、身体は刺激に適応していくでしょう。
フェーズ増強作用 Phase Potentiation
目的が分かれた様々な種類のフェーズを戦略的に繋げていくことで、長期的な結果を最大化させることができます。
特異性やフェーズの正しい順番や長さを正確にトレーニングに適用し、適用衰退(Adaptive Decay)を避けなければいけません。
個人差 Individual Differences
性別や経験、能力など様々な要素を基にトレーニングを調整することが、トレーニング最適化の上で必要な最後の原則になります。
人と人との間の「差」もあれば、同一人物内でも「差」が生まれます。この「差」はアスリートのMRVにも関わっていきます。