序論
スクワット、ベンチプレス、デッドリフトを行う際に、初心者が陥りがちな間違いがいくつかあります。
誰もがこの間違いを犯している訳ではありませんが、私の経験上最も初心者に共通しているように思えます。
もちろん多少の偏見はあり、私が関わっている人たちだけに当てはまるのかもしれません。
また、本記事では「初心者」を「基本種目のやり方は教わったが、経験は浅くほとんどやったことがない人」と定義します。
スクワット
スクワットは初心者にとって厳しい種目であるのが一般的です。
動作に慣れておらず、日頃椅子に座って過ごしていることも要因の一つです。
最も一般的な間違いは、ボトムから上がる際に前傾してしまうことです。
これは大腿四頭筋が弱い場合もありますが、初心者の場合は、単純にテクニックが原因です。
ボトムで身体を固められておらず、戻る際に姿勢が崩れてしまうことで前傾に繋がります。
多くの場合、急いでしゃがむことが原因になっています。
急ぐ必要はないので、ゆっくりと、腹圧を最大限に高めてバーをしゃがみましょう。
身体が前に倒れ込まないように意識すると効果的です。
一般的なイメージは「胸を張る」ですが、「バーに背中を押し付ける」の方が効果的なことが多いです。
ポーズスクワットやテンポスクワット、ピンスクワットなども、身体の固さと姿勢の保持を習得するために使えるかもしれません。
また、どのレップも正しいフォームで行いましょう。
フォームが崩れ始めた場合は(疲労してくると当然ではあります)、正しいフォームで行えるくらいまで重量を落としてください。
動作パターンを習得するためには、正しいテクニックで練習しなければいけません。
グッドモーニングスタイルで何とか上げるレップでは、成長しません。
ベンチプレス
ベンチプレスでは、ボトムの固さと脇の締め/開きのどちらにするか迷いました。
どちらも同程度起こりうる問題だと思うので、本記事の内容が「身体の固さ」だけにならないよう、脇の締め/開きを選びます。
脇の開きに関して言えば、開きすぎなパターンと(ボディビル出身の場合が多い)、締めすぎなパターン(フルギアに関する記事やビデオのアドバイスに従って)があります。
適切な角度で開くだけでなく、適切なタイミングで脇を開く必要があります。
バーを下ろしている時は若干脇を締めるべきですが、胸からプレスする時はそれよりも脇を開くべきです。
これにより安全性と効率性の両方を達成できます。
初心者のほとんどは、バーを下ろす際に脇を締めないか、締めた場合でもプレスする際にそのままにしてしまいます。
締め/開き度合いは個人差があり様々な要素によって決まりますが、一般的な目安としては、下ろす際には40度くらいの角度にしましょう。
コンセントリック部分では、60度くらいまで脇を開いて大丈夫です。
デッドリフト
デッドリフトでは、セットアップのミスが圧倒的に多いです。
9割の確率で誰かがデッドリフトするのを見る時は、セットアップだけでテクニックが良いのか悪いのか分かります。
バーが床から浮いてもいませんが、ほとんどの場合は姿勢や身体の固さから、どのようなレップになるのかイメージできます。
セットアップには時間をかけてください。
世界のトップデッドリフターの多くはテクニシャンなので、彼らを見て学びましょう。
彼らのセットアップは非常に慎重で、人間の限界レベルまで身体を固めています。
バーに対して適切な場所に身体を位置させ、引き始める前に身体が固まっている/腹圧がかかっているようにしてください。
ぶっこ抜かずに、バーのたわみを取りましょう。
これは非常に重要な点で、初心者はほとんど全員がぶっこ抜いています。
1日で直せることではないので、時間をかけて習得しましょう。集中して行えば、徐々に改善していきます。
セットアップの練習をするために、通常のセットを終えた後に1レップをいくつかやるのも効果的です。
必ず動画を取って、どこを間違えていて、どこを改善できるのか確認するようにしましょう。
筋トレ初心者の間違い:まとめ
初心者は単純は間違いをしてしまう傾向にありますが、誰もが同じ経験をします。
その間違いを把握して、改善しようする必要があるだけです。
時間はかかりますが、努力と継続があればいずれは直っていくでしょう。