簡潔に述べると、基本的にどちらも筋肥大の効果は変わらないと言えると思います。
スモウデッドリフトとナローデッドリフトの大きな違いは、足幅による上半身の角度(傾き)です。
スモウデッドリフトの方が上半身がより地面に対して垂直に近づき、反対にナローデッドリフトはより水平に近づきます。
これにより、股関節伸展の可動域が多少変化するものの、主動筋に大きな差はありません。
しかしながら、必然的にナローデッドリフトの方が背中(上部および下部)への負荷が高まりますので、背中の負荷を意識した場合はナローデッドリフトの方が優位かもしれません。
また、関節の可動域によっては、ナローデッドリフトの場合背中が丸くなる人も出てくると思います。この場合は、さらに背中への負荷が高まるでしょう。
反対にスモウデッドリフトでは背中への負荷を少し落とせますので、スモウデッドリフトの方が大臀筋やハムストリングに集中している場合に向いているかもしれません。
とはいえ、どちらも大臀筋とハムストリングを中心とし、脊柱起立筋や僧帽筋、広背筋など広範囲を刺激できる素晴らしい種目です。
一方で、デッドリフトは身体への負担も大きく、疲労が溜まりやすい難点もあります。
筋肥大のみの観点で考えると、疲労を落としながらも筋肉への刺激を高めることが重要です。筋肥大のためにはボリュームが重要であり、疲労がたまるとボリュームを稼げないためです。
そのため、純粋に筋肥大のみを求める場合は、ルーマニアンデッドリフトの方が適切な可能性もあります。
デッドリフトに関する考察は、以下の記事も参考にしてみてください。