BIG3だけで一般的に「マッチョ」と思われるくらいまで筋肉をつけるのは可能です。
しかしながら、それが最も効率的かと言われると、そうとは思えません。
BIG3で鍛えられる部位
BIG3とは、「ベンチプレス」「スクワット」「デッドリフト」の3つを指しますが、これらで主に鍛えられる筋肉は以下の通りです。
- ベンチプレス:大胸筋、三角筋(前部)、上腕三頭筋
- スクワット:大腿四頭筋、大臀筋、ハムストリングス、脊柱起立筋
- デッドリフト:ハムストリングス、大臀筋、脊柱起立筋、広背筋、僧帽筋
ベンチプレスは主に身体の前面を鍛える上半身の種目で、スクワットとデッドリフトは主に下半身(スクワットが前面、デッドリフトが背面とお考えください)を鍛える種目です。
この時点で、下半身に比重がかたよっていることが分かると思います。それだけでなく、上半身の背面や腕、肩のトレーニングがすっぽり抜けています。
もちろん、BIG3だけやっていれば筋肉はつきます。しかし、筋力目的ではなく筋肉をつけて見た目を良くしたいのであれば、ほかにもやる必要があり、またBIG3にこだわる必要もないということです。
とはいえBIG3は筋肉を大きくします
誤解を招かないように書いておきますが、BIG3が筋肉を成長させられないということではないです。
BIG3はターゲットの筋肉をめちゃめちゃ大きくします。その点に関しては間違い無いです。
アイソレーション種目をやるだけか、BIG3だけかであれば、BIG3だけの方が効果的でしょう。
単純に、BIG3だけでは最も効率的に筋肉を鍛えられないというだけです。
BIG3以外に実施するべき種目
BIG3に足りていない主要な動作は、以下の2パターンです。
- 背中の"引く"系種目
- 肩の種目
まず第一に追加するべきなのは、懸垂やバーベルロウのように引く種目です。
これらの種目は広背筋や僧帽筋を主動筋として鍛えられるため、BIG3では効率的に刺激できない部分を補えます。
また、筋力目当て(BIG3の重量を伸ばしたい人)の場合も、体幹を補助したり、関節を健康に保ったりするのに重要な筋群なため、鍛えることをおすすめします。
次に、肩、特に三角筋中部を刺激する種目です。
BIG3を補うという観点では、まずサイドレイズのように三角筋中部を刺激できる種目が必要になります。(後部は上記背中の種目で刺激が入るため、優先度は落ちます。)
また、それでも成長が足りない場合は、ショルダープレスのように胸ではなく肩のプレス種目を行うと良いでしょう。
BIG3は疲労も大きい
ある程度まで筋力が強くなると、BIG3の疲労の大きさも効率に影響してきます。
筋肉を大きくするには徐々に重量を重くしたり、ボリュームを増やす(≒セット数やレップ数を増やす)必要があります。
しかしながら、身体の回復力には限りがあるため、疲労が大きすぎるとそれ以上できなくなってしまいます。
イメージとしては、BIG3は大きめの石で、アイソレーション種目(ダンベルカールやサイドレイズなど)は砂です。
バケツの中に石をいくつか入れてそれ以上石が入らなくても、砂なら隙間を埋められます。
※初心者の場合は必要なトレーニング量も少ないため、BIG3だけでも十分にトレーニングが成り立ちます。あくまでトレーニング歴が長い場合の話です。
セット数に関しては、以下の記事を参考にしてみてください。