デッドリフトは正しく行えば腰を痛める心配はありません。ぎっくり腰になる原因は、基本的に不適切なフォームや重量が原因です。
デッドリフトを行う上で、重要となる要素がいくつかあります。これらを意識できていれば問題ありません。
- ヒップヒンジ
- 腹圧
- バーのたわみ
- バーと身体の距離感
- 重量
ヒップヒンジで股関節を使う
ヒップヒンジとは、股関節を曲げてお尻を後ろに突き出す動作です。
ハムストリングスや大臀筋を使ってデッドリフトを上げるために必要な動作ですが、初めての場合、感覚を掴むのが難しいことがあります。
この動作が上手くできていないと、股関節ではなく腰だけで上げてしまい、ぎっくり腰の原因になってしまいます。
腹圧で体幹を固める
腹圧とは、お腹周囲に空気を入れ、また腹筋など体幹の筋肉を使って上半身を固めることです。
これにより、デッドリフトのように重い重量を持っても上半身が曲がることがなく、下半身からの力をダイレクトに伝えられるようになります。
腹圧が入っていないと、挙上中に上半身が崩れてしまい、股関節の力が上手く使えなくなってしまいます。
バーのたわみを取る
バーのたわみを取るとは、デッドリフトを上げる際に、しっかりバーを引っ張り身体を固めてから、挙上することを言います。
デッドリフトでぎっくり腰になる際は、床にあるバーベルを急にガツんと引いてしまっていることが多いです。
※高重量を上げる方の中にはこのように引く人もいますが、腹圧やヒップヒンジなどが上手くできているため、問題がありません。
身体を固めずにいきなり引くと、その前にヒップヒンジや腹圧を意識していても一気にフォームが崩れてしまいます。
そのため、下記ステップを行い、身体とバーが一体化するようにテンションをかけます。
- ヒップヒンジをしてバーを掴む
- 息を吸って腹圧を高める
- バーを引っ張るようにしながら、お尻の位置を適切な位置まで下す(スネがバーに当たる程度)
- テンションを保ったまま挙上する
イメージとしては、0から100まで一気に力を入れるのではなく、0→10→20→...→100といったように、徐々に力が入っていき最後は勝手にバーベルが浮く感じです。
バーベルから離れすぎない
バーベルとの距離は、初心者の場合に意外と見逃しがちなポイントです。
初めてデッドリフトをすると、バーベルが遠すぎる場合があります。身体から離れた位置で挙上してしまっているということです。
この場合、単純に身体にかかる負荷が大きくなり、フォームが適切でないとその分腰への負荷が大きくなってしまいます。
目安としては、足の中心ぐらいにバーベルを位置させ、そこからセットアップをしてスネを当てると良いでしょう。
重量
当たり前すぎる点かもしれませんが、どんなに練習を積んでいる人でも重量が重すぎるとフォームが崩れます。初心者の場合はなおさらです。
そのため、上記項目が達成できていないようであれば、一度重量を落とし、フォームの練習をするようにしましょう。
項目別に特化して練習したい場合は、以下を参考にしてみてください。
- ヒップヒンジ:ルーマニアンデッドリフト(ハムストリングス・臀部の感覚を得られるため)
- 腹圧:ポーズデッドリフト(腹圧の感覚を学ぶためには、プランクをおすすめします。)
- バーベルの距離:ポーズデッドリフト(遠いとポーズできないため)